えもいわれぬ

ぽてちのブログです。読んだ本とその感想の記録をメインに、日々のレポートもしています。

辻井南青紀『蠢く吉原』あらすじ、読んだ感想 ※ネタバレあり

こんばんは。

今日は辻井南青紀さん『蠢く吉原』を読んだので、その感想を書きます。

こういうブックレビューみたいなのを最近はじめてみましたが、自分のブックダイアリー的な意味を込めて書いているだけです(^^)/

 

この本は表紙に惹かれて気づいたら手にしていました。まあ、私が江戸時代の色街が好きだという要素も大きいのかもしれませんが…

吉原と言えば、江戸の花街ですよね。吉原は大火によってその場所を移転したらしいです。昔の吉原は今の日本橋人形町あたり、新しい吉原は今の浅草千束町あたりに移転しました。前者を旧吉原、後者を新吉原といいます。

この物語は新吉原での物語です。

 

あらすじ

簡単に書きます。

 

主人公はお七平太、男女です。

2人とも小さい頃身を売られて江戸に来ました。

お七と平太は、大きくなったら必ずまた会うと約束して離れ離れになりました。

 

お七は大きくなって吉原の花魁になりました。源氏名は「司」。

平太は材木問屋で奉公人をした後、無宿人となって自分の手一本で過ごしていました。でも平太は力持ちだったので、仕事はいくらでもありました。

桜の咲く季節に毎年行われる隅田堤の力自慢大会では、江戸時代開幕以来誰も持ち上げたことのない70貫の石(約260㎏)を持ち上げ、平太の力持ちは江戸中で噂になりました。

吉原の女中もそのお祭りに来ていました。というのも、江戸で有名な絵描き「市右衛門」が、怖い金持ちの「弥平」(後々物語のもう一人の重要役になる)に、司という花魁を紹介する席としてそのお祭りを選んだからでした。

そこで司(お七)と平太は一度顔を合わせるのですが、そこではまだ気づきません。

弥平は司の美しさにあてられて、その夜司と仕舞をつける(一晩買切る)ことに決めました。

 

いろいろあって吉原には平太も顔を出しました。司は今日の客弥平よりも、同じ席にいた平太が気になったので、弥平と二人になった時理由をつけて部屋を抜け出し平太を探し出しました。

そこで平太は司がお七だと見抜き、お七は平太だとわかったのです

でもその時点で、司は弥平に身請けされることが決まっていました。ほんの数分前にきまったことでした。身請けというのは、お金持ちの旦那に自分(遊女)を買い上げてもらい、遊郭での暮らしから普通の暮らしになることを意味します。

平太はそれでもお七に会いに行くと約束しました。

 

お七は身請けされましたが、少ししてから平太が迎えに来て、二人で逃げ出しました。お互い、二人でなら死ぬ覚悟もできていました。というか、このまま二人で生きて添い遂げることは、色んなところに口や顔の利く弥平からは困難だったため(見つかったら離れ離れ)、死ぬしかありませんでした。

一度江戸を出ますが、また江戸にもどってきます。自分たちが死ぬ場所は江戸だと思ったからでした。2人は、平太が寝泊まりしていた長屋で毒を飲み、刺し違えました。しかしそれを弥平の手下が見つけ、間一髪のところで二人とも命を取り留めました。

 

このように、心中することを「相対死」といいます。二種類あって、二人で刺し違えて同じ場所で死ぬか、違う場所でも同じ時間を約束しあって死ぬか、の二つです。相対死できず二人生き残っていたら、男は非人として罪人の刑執行に携わり、女は遊女へ逆戻りでした。1人だけ生き残った場合は、その人は死罪となります。

 

そのままいけば二人は一生非人と遊女の人生でしたが、なんやかんやあって2人は弥平に買われ、町人にもどりました。お七は弥平のもとでほぼ監禁みたいな生活を送りました。弥平は平太に強く嫉妬していたので、生き地獄を味わわせるために生かしました。

 

2人が町人に戻ってからは、お七と平太は一度も顔を合わせていませんでした。平太は行方知らずになったので、その生死さえ不明でした。

お七は隅田堤の力自慢を毎年見に行っては、平太がその大会に出ていないことに落胆し続けていました。月日がたち、また桜の舞う季節になりました。お七は生きているか死んでいるかわからないくらいにやせ細ってしまいましたが、お花見に行きたいという気持ちだけは持っていました。だから、この年も力自慢を見に行きました。

大会には、なんと平太が出ていました。弥平はずっと彼の行方を追っていたので、「今ここで抜刀してお七と俺が命を絶ったら、平太に生き地獄を見せられる」そう思ったのですが、そんな勇気は弥平にありませんでした。

平太とお七は、力自慢の舞台と観客席にいながら、お互い強く目を合わせて頷き合いました。

お七は帰り道、これまでの元気のなさが嘘のように足取り軽く歩いていました。弥平はお七の足の速さに追いつけず、行き交う人の波にもまれてとうとうお七の姿を見失ってしまいました。

 

夜の帳が降りたころ、弥平に知らせが入りました。

大川橋のたもとに1人の女が首を切って自殺しているのが見つかったと。お七でした。その対岸には、小柄だががっしりとした男(平太)が同じく首を切って自殺しているのが見つかりました。

2人は相対死を遂げ、あの世で夫婦になれたのでした。

 

感想

心中ものを読んだのはこれが初めてでしたが、とてもすっきりしました。

 

あらすじには省いていますが、平太とお七が江戸に来た時の描写で、大川(隅田川)橋の下に女の死体が浮いている描写があります。そこで平太は「絶対にこんな風にはならない」と誓っているのです。

また、お七が花魁になれたいきさつとして、それまでの吉原の花魁「奥州」が役者下がりの男と心中未遂をして死にきれず、大川橋の端と端に晒し者になり、その代わりとしてお七が花魁になった、というものがあります。

そしてお七と平太も、同じ場所に晒し者になったのですが、その場所で相対死したのです。

また、小さい頃に「また必ず会おう」と二人が約束したのも、またこの橋の上でした。

 

駆け落ちの時に江戸から出て、死ぬ場所が江戸であると思って引き返したのは、もしかしたらこの橋を思い出したからかもしれません。

平太の誓いは叶わず、皮肉にもその誓いを立てた橋の下で、同じような姿でお七と共に亡くなりました。

 

このように、『蠢く吉原』という本の中で大川橋はとても大きな役割を果たしていました。これ以外に橋は出てこなかった気がします。

ちなみに、大川橋というのは現在の吾妻橋です。何度も訪れたことがあるし、私自身も好きな風景だったので想像しながら読むことが出来ました。

 

ちょうど私が今年の春に撮った吾妻橋隅田川沿いの桜並木があったので載せます。

 

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吾妻橋上からの景色

 

 

この場所はかなり有名ですよね。

浅草に行くと必ず渡る橋だと思います。

 

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吾妻橋全体



 

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隅田川沿いの桜並木

私は、川って昔からなかなか変わらないので好きですね。

川を見ると、江戸時代の人も同じこの流れを見ていたんだな~とか、考えずにはいられません。

 

物語の話に戻ります。(笑)

 

個人的に、弥平が気に食わなかったので最後(あらすじでは省きましたが)因果応報をくらって本当にすっきりしました~(笑)

気になったのは、市右衛門の行方と彼が描いて世間を賑わせたという絵図ですね。相対死を遂げようとする男女と、その二人を地獄に突き落とす男の絵が描かれていたということですから、多分お七と平太、そして弥平のことですよね。

その絵を見た人はあまりの凄惨さに意識を失うとか、その絵に憑かれてずっと見入っているとからしくて、それが物語の中で、どういう位置づけなのか…というのをあまり考察できませんでした。

お七と平太の深い絆と、他人から見た弥平の姿の酷さを客観的に捉える一つの指標なんですかね。

 

やっぱり遊郭を舞台にした小説って心中もの多いですよね。実際にも心中は多くあったみたいです。それをパロディにして歌舞伎とかで演じていることも珍しくないとか…

 

愛と憎の激しい物語でしたが、個人的には最後は二人が結ばれてよかったです。

気になった方は是非読んでみてください(^^)

 

最後にリンクを載せておきます。

本日も長文読んでいただきありがとうございました!

 

 

蠢く吉原

蠢く吉原

 

 

湊かなえ『夜行観覧車』 原作 犯人 ネタバレ、感想、考察!

こんにちは。

今日は湊かなえさんの小説夜行観覧車の感想を書かせていただきます。

ネタバレ含むので苦手な方はお控えください。

 

 

あらすじ

高級住宅地ひばりヶ丘に住む遠藤家・高橋家・小島さと子の3家の視点で物語が進む。

これはたった3日間ほどの出来事がまとまった作品。

7月4日零時頃、高橋家の主人高橋弘幸が救急車で運ばれる。その後死亡。その妻高橋淳子が自首し、自分が殴ったと供述している。

高橋家には夫婦の他に子供2人が暮らしているが、姉の比奈子は友達の家にお泊りをしていたため不在。弟の慎司は事件が起きたとされる時間、勉強の気分転換にコンビニに行っていたため不在、その後行方不明。慎司がこの時間にだけコンビニに行っていたこと・その後行方不明であるのが不審であることから、一部では慎司が犯人で、それをかばうために母親が嘘をついているとの見方もあった。

 

遠藤家

遠藤啓一:一家の主。事なかれ主義で、毎日平和に暮らすことだけを考えている。

遠藤真弓:啓一の妻。昔から家にこだわっている。彩花に期待していない。

遠藤彩花:私立受験を失敗してから卑屈になり、癇癪持ちになる。「坂道病」にかかる。市立A中学校に通う。

 

高橋家

高橋弘幸:医者。温厚な人物で、子供に勉強を押し付けたりせずやりたいことをやりなさいと言う。

高橋淳子:弘幸の妻。弘幸のいうことに従順で、人を殺すような人間ではない。

高橋良幸:高橋家の長男。医者のたまご。弘幸と前妻の間にできた子供。前妻は交通事故で亡くなり、淳子と結婚した際にひばりヶ丘に引っ越す。現在は関西の大学にいるためひばりヶ丘の実家にはいない。

高橋比奈子:彩花が受験失敗した名門S女子学院高等部に通う。「鈴木歩美」と仲が良く、事件当夜もこの友達の家に泊まっていた。

高橋慎司:進学校の私立K中学校に通う。彩花と同い年。バスケ部で、顔立ちも良いため他の学校でも噂になるくらいの人物。自分はそんなに頭が良くないのに、母親から勉強を強要されたり医者になるのを無理やり進められたりすることに嫌気がさしている。

 

小島さと子

近所に住むおばさん。よくいる感じの情報通の人。家族の実態はあまり明らかにされないが、夫はほとんど家に帰ってきていない。息子夫婦は海外赴任で現在海外にいるが、さと子を嫌って日本に帰っても嫁さんの方の実家に行くと言っている。

 

犯人と動機

犯人は、明記されていないが高橋淳子であると考えるのが妥当。

動機を伝えるには事件当夜の高橋家の様子から書かなければならない。

 

事件が起こる数時間前、学校から帰宅した慎司は、バスケ部の最後の試合をかけた(母親と「30位以内に入らないと最後の試合は出さない」という約束をしていた)模試がある明日に向けて勉強をしようとするが、集中できない。

なんとなく手元にあったバスケットボールを壁にぶつけると、とても気持ちがよくなって何度も繰り返していた。そこに母親が登場。「やめなさい!」「助けて」という叫び声は、近所に響いていた。それでも慎司は壁にぶつけるのをやめなかった。

そこに、父親が来て「いいかげんにしろ」と一喝。それで騒ぎが収まり、母親と父親は1階(慎司の部屋は2階)に降りていった。しばらくして母親が慎司の部屋に来て「さっきはごめんなさい。気分転換にコンビニにでも行って来たら?」と1000円札をポケットに入れる(実は入れるふりをしただけだった)。

慎司は玄関に行き、そのままコンビニに向かった。その時父親の姿は見ていない。

良幸は、この時点で母親は父親を殺していたと推測する。そして慎司が財布も携帯も持たずコンビニに行っている間に殺したことにするため、1000円札をわざと入れずコンビニ店員に印象付けようとしたのだと推理。

 

父親が殺される前の父と母のやりとりを簡単にまとめる。

父「お前が勉強、勉強と言いすぎなんだよ。高校なんでどこでもいいじゃないか」

母「駄目よ。医学部に行くならN高校(進学校)に行かなきゃ。良幸くんだってそうだったじゃない」

父「あれは良幸が選んだんだ。慎司は慎司がやりたいことをやるのが一番いい。バスケだってできるし顔立ちだっていいし、アイドルにだってなれる」

母「良幸くんが医学部に受かった時は喜んでたじゃない。慎ちゃんだってまだまだこれからよ」

父「それは嬉しいが、あんなにおかしくなるまで勉強する必要はない」

母「それってどういう意味?」

父「慎司はもういいってことさ」

 

淳子は一人で、前妻とどちらが夫弘幸を喜ばせられるかを競っていた。

その手段は、夫が喜ぶ子供を育てるということだった。良幸が医学部に入ったことに夫は喜んだから、それ相当かそれ以上の子を、慎司を、育て上げなければと思っていた。

それなのに、夫は慎司に期待していないということがわかり、淳子はこれまでの自分の育て方を全否定されたような気持ちになったのだろう。

 

考察

遠藤家の一悶着

事件があった次の日5日の夜(事件は3日24時頃だったので、体感的には2日後ということになるが)、遠藤家でも一悶着あった。

小島さと子の助けでなんとか落ち着いたが、遠藤真弓がその子彩花の上に馬乗りになり、窒息させ殺そうとしていた。

この出来事は、物語の中でも大切な意味を持っていると思った。

高橋家の事件で、人を殺すわけがないと思われていた淳子が夫を衝動的に殺してしまったいきさつを、暗に示している出来事だと感じた。淳子が夫を殺害したいきさつを、物語中で誰かの推測という形で示すよりも、事件に近い遠藤家の出来事、しかも3日もあけずそれが起こることによって、より具体的に、臨場感を持って想像することができる。

 

坂道病

彩花によると、坂道病とは「普通の感覚を持った人が、おかしなところで無理をして過ごしていると、だんだん足元が傾いているように思えてくる。精一杯踏ん張らなきゃ転がり落ちてしまうけれど、意識すればするほど坂の傾斜はどんどんひどくなっていって、自分自身が歪んでしまう。その歪みに気付かないから、背中をトンと軽く押されただけで、バランスを崩して転がり落ちてしまう」というもの。

簡単に言うと、身の丈に合わないところで無理して生活していると、だんだん苦しくなって自分というものを見失う。そこに何かしらのイベント(それは実に軽いもので、トリガーだと気づかない)が起こった時、途端に冷静にはいられなくなる、ということである。

 

遠藤家での出来事は完全にこれによるものである。彩花は毎日のように癇癪を起しているから何でもないことだが、真弓はもう限界で、この日の彩花の癇癪がトリガーとなったのである。

 

彩花は、小島さと子も坂道病だといった。

スパンコールをつけた手作りのバッグをいつも持ち歩いていて、それをひばりヶ丘に例えていた。自分の過去の大切な場所を、時代の流れに逆らいながらずっと理想の形で守り続けることにこだわっていた。

 

感想

一度読んだことがあるが、真犯人が自首して、結局犯人が変わらないというのに衝撃を受けたのを思い出した。

『Nのために』と頭の中がごちゃごちゃになっていたが、今回再度読んでちゃんと整理できたので良かった。

 

夜行観覧車」というタイトルの由来は、推測の域を出ないが、遠藤家・高橋家・小島さと子の3つの視点でぐるぐると物語が進んでいく様子を「観覧車」、物語は比較的夜の描写が多く、夜に物語が発展することが多かったから「夜行」なのかな、と思った。

また、物語中にも観覧車が出て来るが、最後の小島さと子の台詞「長年暮らしてきたところでも、一周まわって降りた時には同じ景色が少し変わって見えるんじゃないかしら」という部分は、何を意味しているのか考察できなかった。

 

このブログでは真犯人を高橋淳子と推測している。

最後に出てくる週刊誌の記事では、夫が教育熱心で慎司に圧をかけ、慎司を守るために淳子が夫を殴って殺した、という趣旨の記事になっているが、高橋家の兄弟話しているときに「真実を知っているのは俺たちだけでいい」といっていることから、世間的には父が毒親としてみられることになっていても、真実は優しい父親だったということだと思う。

読み進めるにつれ、段々と真実が明らかになっていくのがとても面白い。

 

坂道病はきっとこの世界にも数えきれないくらい存在しているし、いつでも自分が背中をトンと押してしまう人になりかねないのだと、考えさせられる小説だった。

 

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました!

読んだ人にはなんとなく伝わると思いますが、読んだことがない人にはわかりづらいまとめ方になっていて申し訳ありません。

私は夜行観覧車の表紙が大好きで、お金が貯まったら自分でハード本を買おうかなと思っています。

気になった方は是非読んでみてください(*^▽^*)

 

最後に本のリンクを載せておきます(^^)/

 

夜行観覧車 (双葉文庫)

夜行観覧車 (双葉文庫)

 

 

女がこの世界を手に入れる手段とは。桐野夏生『グロテスク』あらすじ・感想・考察!※ネタバレあり

こんにちは。

最近はバタバタしていて、1日1更新できませんでした。すみません。

い、いや、ネタ切れじゃないですよ!そんなね、そんな💦(笑)

 

はい、今日は桐野夏生さんの小説『グロテスク』を読んだ感想を、僭越ながら書かせていただきます。

ネタバレ苦手な方はお控えください。

深い考察はできないですが、簡単なあらすじ(ネタバレあり)と感想を書きます。

 

あらすじ読み飛ばしたい方は「感想」からどうぞ~(^◇^)

 

 

 

あらすじ

※ネタバレ注意!!

 

名門Q学園(お嬢様学校)出身の女性4人をめぐる物語です。

主人公というか基本の視点は、「わたし」

その妹の平田百合、彼女は美貌の持ち主で、会う者みんなをうっとりさせるような色気と美しさを兼ね備えています。「わたし」もその親も容姿は普通。だから「わたし」は、ユリコのことを突然変異の怪物だといいます。

 

そして「わたし」と同級生の佐藤和恵。努力家ですが、その努力がすべて裏目にでてしまう人。

もう一人、同級生のミツル。彼女は学園で一番頭がよく、要領も良い。和恵がどんなに努力しても勝てない存在。

 

この小説は上・下巻に分かれています。

上巻は主にQ学園時代のお話が書かれます。私立で、初等、中等、高等部、大学とストレートに進学していきます。高等部のお話が主ですが、Q学園は中等部からの内部生と高等部からきた外部生との確執やプライドが描かれます。

「わたし」と和恵は外部生、ミツルは内部生です。

ユリコは途中入学してきます。

学園内ではいじめなど色んな闇が描かれますが、詳しくは上巻をお読みください(^^)/

 

下巻では、大人になった4人が描かれます。

というより、大人になった「わたし」をめぐって事件が起こり、その事件に関わった人中心に話が進みます。

その事件とは、ユリコと和恵が連続的に殺害されて見つかった、という事件です。

その殺害方法も良く似ているため、連続殺人事件として世間を騒がせました。

 

実は、大人になったユリコも和恵も娼婦をしていました。

ユリコは高校の時から売春をしていて、生涯身を売って生きることを選びました。

和恵は大手ゼネコンのG建設という会社に総合職として入社、昼はそこの会社員として働き、夜は娼婦をしていました。

世間を騒がせたのは、ユリコではなく和恵の生き方でした。成功しているようにみえるOLがなぜ娼婦もしていたのか?その生き方に皆興味を持ったのです。

 

また、殺人事件の被疑者として中国人のチャンという男があげられました。

チャンの人生も作品中に描かれているのですが、割愛させていただきます(*^▽^*)

 

(「わたし」視点を中心とした3人)

ユリコについて

「わたし」はいつも、美しい容姿を持つユリコのお姉さんとして認知され、必ずユリコの容姿と比較されます。ユリコの美貌というのはその辺の女性の美しさとは比較にならないくらいで、ユリコに会った人は「こんなに美しい女性のお姉さんも、さぞ美しいだろう」という考えで普通かそれ以下の「わたし」を見て、どう反応していいのかわからないというふうな顔を必ずするのです。

だから、「わたし」はユリコに対する劣等感を常に抱えていて、容姿に対する強いコンプレックスがあります。そして、ユリコが大嫌いなのですが、「わたし」は美しい容姿の人間が大好きであるという矛盾も抱えています。

また、娼婦として生きることを選んだユリコを、馬鹿にもしていました。ユリコは根っからの男好きである、汚らわしいと。娼婦なんてしていたら、殺されても当然であると。

 

和恵について

「わたし」は和恵が一心に努力する姿を馬鹿にしています。勉強も、容姿も、ミツルとユリコにかなうわけはありません。学園内でもみんなからいじめられていました。

和恵は痩せている自分が一番綺麗だと思っているので、どんどん痩せていきます。それを見ていて面白いとおもった「わたし」は、拍車をかけるために和恵に「男は痩せている女性が好きよ。あなたは痩せるたびに綺麗になっている」と口先だけのことを言います。和恵は素直なのでその言葉をずっと信じていました。

だから娼婦になってからも痩せる一方で、客からは痩せすぎだと文句を言われるばかり。「なぜ?痩せてる私は綺麗なのに」と信じて疑わない姿に悲しくなります。

昔からがさつで、洋服などにも気を遣わなすぎるのですが、それは40歳近くになっても変わりませんでした。でも化粧は濃く、白いファウンデーションのうえに青いアイシャドウ、真っ赤な口紅を毎日しており、みんなから幽霊やおばけ扱いされます。もちろん和恵はその姿をした自分を綺麗だと思っています。

 

ミツルについて

「わたし」はミツルに恋慕を抱いたこともあるくらい、ミツルの賢さに惹かれていました。Q学園では、何かに秀でていないとダメ。勝ち負けの観念が植え付けられ、日本の社会の縮図のようなカーストも存在している、地獄のような場所です。ミツルはその社会で、賢さをもって一位になることを選びました。

「わたし」はQ学園内で「悪意」を持って一位になることを選びました。そんな自分とミツルに何か通じるものがあると感じて、好意をもったのでした。

ミツルは東大医学部に合格し、医者になりました。しかし、その後宗教団体に入信し、そこで人を殺めてしまったのです。夫は十数人の人間を殺してしまいました。それでミツル夫婦は逮捕、ユリコたちの連続殺人事件が起きたころ、ミツルは6年の服役を終えて出所したばかりでした。

ミツルは高校の時とは別人になったみたいでした。言葉を選び聡明だったミツルは、「わたし」の前で悪口を言ったり卑屈になったりしていました。そんなミツルに「わたし」は嫌気がさしました。

 

(物語の結末まで)

ユリコと和恵は娼婦になってからよく会話をしていました。渋谷のネオン街にある地蔵の横が和恵の商売のなわばりでしたが、ユリコがそのなわばりに立たせてほしいと言ってきました。和恵は「私と全く同じ格好をしてここに立つのならいいわよ」と条件付きで認めたので、ユリコは全く同じ格好をして立つようになりました。

和恵が、自分と同じ格好をしたユリコを見た時の会話が好きです。

和恵「何その恰好。あなたそれがわたしだっていうの?怪物みたいよ」

ユリコ「そうよ、あなたは怪物。私たちみたいな娼婦は怪物かもね」

 

連続殺人事件の公判で、Q学園の生徒だった木島高志に会いました。木島はユリコの売春を斡旋していた本人でした。木島の隣には、若くて美しい少年がいました。彼はユリコのたった一人の子供でした。「百合雄」といいました。

「わたし」は彼と一生暮らしていこうと心に決めました。彼は眼が見えなかったのです。目が見えないということは、自分の美しさもわからないし「わたし」の醜さもわからない。目が見えない彼に「わたし」は自分の容姿を美しく誇張して伝えました。彼の中で、「わたし」は美しい人として生き続けるのです。彼は「わたし」の劣等感を克服してくれる存在でした。

 

百合雄は「わたし」に、いいPCがほしいと言いました。それが百合雄と住むための条件でもありました。

「わたし」は買ってあげたいけど、なんにせよお金がありません。それを百合雄に相談すると、「僕のお母さん(ユリコ)みたいに、娼婦をしてみたら?」と言われました。

 

「わたし」は葛藤した末、ユリコと和恵が立っていた地蔵の前で商売を始めました。和恵と全く同じ格好をして。

「わたし」が身を売り、百合雄が金銭管理等をする、という関係でした。しかし、地蔵前に毎日立っていると百合雄の美しさがどんどん有名になり、ふたりの関係は逆になりました。「わたし」は百合雄が汚されているような気がして、嫌な気分になりました。

そんな時でした。「わたし」を買ってくれるという男が現れました。

「優しくしてよ、お願いだから」

「わたし」は、和恵の手記に書いてあった台詞を真似て言いました。

 

「いいですよ。だから、あなたも私に優しくして」

男が放ったのは、チャンの言葉でした。

 

 

 

感想

 

大逆転!(*'▽')

イヤミスときいていたのですが、この作品はかなりすっきりしましたね。

 

最後の「あとがき」にもあったように、この作品は「わたし」の視点からのものが強く、小説の語り口調は悪口です。その間にもユリコの手記や和恵の日記が織り交ぜられ、「わたし」の主張とユリコや和恵の主張が異なっているため、彼女たちがどんな性格なのか、どんなことを思っているのか、読み進めれば進めるほどわからなくなりました。

ミツルの日記等はなく、「わたし」の高校時代の話と公判中のカフェでの会話で推測するしかありません。

ミツルは「わたし」の口調によって、上巻でかなり美化された人物像として想像されますが、後半ミツルが出てきたときに思っていた人物像と全く違っていて、驚きとか、落胆に近いものを覚えます。思っていることを素直に言って、でも賢くて、上巻で想像したような聡明さはみられませんでした。

 

人物の描写も、この物語の見どころだと思いました。

物語の後半で描写される各人物の見た目は、それぞれの人が持つ黒い部分が外面ににじみ出てきているような見た目に変貌していました。特に「わたし」は、ミツルから「悪意に満ちた顔」と言われます。私は、考えていることや経験等が人相に出てくると思っているのですが、やっぱり人間は心の中で思っていることが年をとるにつれて外にも出てくるのかなあ、と本を読みながら思いました。

 

あとはやっぱり、終わり方良いですね。

とてもすっきりしました。

 

ずっといじめられて邪魔者扱いされていた和恵は、落ちるところまで落ちて、無敵になりました。カイジの奴隷カードみたいな感じです。

周りに好きな人もいないし、会いたいと思う人も一人もいない。

 

たった一人で生き抜いた和恵は、あの怪物ユリコに「あなたは怪物よ」と言わせました。あんなに近づきたかったユリコと遂に並んだのです。

それだけではなく、「わたし」も和恵と同じ道をたどることになったのは、今までの悪意に対する報いにも思えました。言い換えれば、「わたし」は和恵に負けたのです。

和恵が勝つ日が来たのですね。

それが分かった時、とてもすっきりしました。読んでいる途中はわからなかったけど、自分の気持ちを整理したら、「わたし」やユリコに対して少し嫌な気持ちを持っていた自分に気づきました。

 

和恵がこの物語主人公だったのではないか、と思ったのですが、あとがきを読んで、読者が和恵に自分自身を投影することがわかりました。*1

 

 

「わたし」は結局娼婦になりました。ユリコや和恵のことを馬鹿にしながら、自分も身売りすることを決めたのです。

もしわたしが娼婦になるとしたら誰とも違う理由でなくてはなりません。*2

 

男というものは常に狡賢く、顔も体も考えもがさつです。利己的でその場しのぎ、形さえ整えれば中身などどうでもよく、自分の欲望のためなら相手を傷つけても一向に頓着しない人々であります。(中略)

しかし、ここに例外がいるのです。百合雄。百合雄ほど美しく、純粋な心を持った少年はどこにもおりません。百合雄が成長して、あの醜い男たちと同類になるかと思うと、わたしは悔しくて歯噛みしたくなります。わたしが娼婦になるのは百合雄という少年を醜い男にしないように守り、二人だけの楽しい生活を続けたい、という理由なのです。 *3

 

「わたし」はさんざん和恵のことをプライドが高いと悪く言っていましたが、この物語の登場人物全員プライドが高いです(笑)

「わたし」はそんな自尊心を守るために、娼婦になることに理由づけし、道を選んだのかなと思いました。

 

‪「性交だけが世界を手に入れる手段」

女性は男性社会の中に揉まれ、淘汰されていくだけの存在。でも、そんな女性が唯一世界を手にする方法、それが性交であると、物語は女性の生きる地獄に対して1つの結論を導き出すのでした。

 

 

最後に

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

とっても長い物語なので、読むのにかなり時間がかかりますがその分すっきりも大きいので是非お勧めしたいです!!

他に、何かおススメの本があればおしえていただきたいです(*´▽`*)

 

あと、今月のPVがすでに100を超えたみたいです!

本当にありがたいです…、これからも頑張ります(´;ω;`)!!!

では、また更新します。

ありがとうございました(^^)/

 

最後に本のリンクを載せておきますね♪

 

グロテスク〈上〉 (文春文庫)

グロテスク〈上〉 (文春文庫)

 

 

 

グロテスク〈下〉 (文春文庫)

グロテスク〈下〉 (文春文庫)

 

 

*1:桐野夏生『グロテスク 下』p453

*2:桐野夏生『グロテスク 下』p.433

*3:桐野夏生『グロテスク 下』p433~434

和食「さと」の天ぷら

 

こんばんは。

本日はバタバタしていたので帰ってきたら一時間前までぐっすり寝てました。

 

今日、結構大きなイベントがあって、それが一段落したのでその場で友達と食事に行くことになりました。

なんとなく私は天ぷらが食べたい気分で、友達も和食が食べたいと言っていたので、その場でいいお店がないか検索をかけました。

私は普段自転車が移動手段なのですが、その友達は車を持っているので乗せてもらって、少し遠出しました。

ドライブって楽しいですよね♪ 私はペーパーなので、運転してもらう方には申し訳ないのですが…

 

それで見つけたお店が、和食「さと」

私はお恥ずかしい話ですが、このお店を聞いたことがなくて、友達に聞いたところ、「いい感じのファミレスみたいなところ」と言われました。

お店についたら全くファミレスに見えない内装で、メニューも多くて驚きました。

注文はパットで… 時代は進化していますね。

 

私は迷わず天ぷらがのっている「さと和膳」を注文しました。

友達は海老天鍋を注文していました。

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sato-res.com

 

注文してから届くのも早いし、すごくおいしいし、これで1400円ほど…

信じられないくらいコスパが良くてびっくりしました。

休日は家族連れも多く来ているみたいですね。

 

少し調べたら、和食さとは「サトフードサービス」の中の店舗みたいですね。

関西・中部・関東地方にあるらしいので、愛媛出身の私は知らないはずです(笑)

四国にも出店してほしいなあ(^^)

 

このお店は、また行きたいお店リストに追加されました。

明日は別の友達と女子会をします!

いい感じのお店予約したので楽しみです♪

 

和食さとのメニュー見てたらおなかすいてきたので、今日はこの辺で失礼します。

明日は花街のこと更新したいなあ。

本日も読んでいただきありがとうございました!

 

 

かわいい服を買った話

 

こんばんは。ぽてちです。

 

今日は書きたいこといくつもあって少しずつ書いていたのですが、まとめるの時間かかりそうなので、別のことを簡単に書きますね。

 

昨日、池袋まで洋服を買いに出かけました。

これまで池袋は何度か訪れたのですが、全部東口集合でどこかのカラオケ行くとか、サンシャインぶらぶらするとか、そういう感じで遊んでいたので、

昨日行った池袋のルミネに入るのは実は初めてですごくテンションが上がりました。

 

秋冬の服で、暖かそうなものを選びに来たのですが、思っていた以上にお店があって選ぶのが大変。かわいい服がとても多くて決められず、階をまたいで2周くらいしました。(笑)

 

結局買ったのは、チョコレートを思わせるような色のスカート(私が欲しかった色味でした)と、薄いピンクのトレーナー。どちらも人気商品らしく、滑り込みでゲットできた感じで運が良かったです。

 

来週友達と遊ぶので、昨日買った服を着ていくつもりです(^^♪

明日は少し忙しくなりそうですが、新しい服を着てお出かけできるのを考えると頑張れそうです。

 

 

 

いつになっても、新しい服ってわくわくしますよね。

実は今新しい靴も欲しくて、ベレー帽も5つくらい持ってるのにまだほしくて、お財布が悲鳴をあげています。(笑)

女の子ならわかると思うんですけで、ふらっと寄ったお店で化粧品とかみるとつい買ってしまうじゃないですか。

あれも今月は3回くらいやってしまったので、節約頑張ります(´;ω;`)

 

 

では、今日は短いですがこの辺で。

本日も読んでいただきありがとうございました!

 

 

余談~ダレトク情報~

私が好きな洋服のブランド一覧(埋め込みにできなかったのは公式通販のサイトにしました)

 

majesticlegon.jp

 

www.one-way.jp

 

www.ropepicnic.com

 

www.wcloset.co.jp

 

www.palcloset.jp

 

www.kbf.tv

 

 

 

人形町~日本橋をぶらり

 

こんばんは。

日付が変わる前に間に合ってよかったです。

 

先日、東京の人形町日本橋周辺をぶらり散歩しました。

数は少ないですが、写真も撮ったので載せますね(^^)/

 

はじめに、人形町の甘酒横丁にいきました。

時間は9時半ごろ。早朝でしたが、空いているお店は空いていました。

この甘酒横丁は、明治・大正時代から続いているお店がたくさんあるんだとか。

歴史と地理が大好きな私にとっては歩くだけで幸せです。

 

甘酒横丁のお店を眺めながら往復して、あさイチでほうじ茶のソフトクリームをいただきました。(笑)優しいほうじ茶の味が口いっぱいに広がります。おいしい!!

寒い日でしたが、おいしかったのでペロリと食べてしまいました。(笑)

 

こちらのお店です。

morinoen.jp

 

店内には、様々な種類のお茶が販売されていました。

お昼からは2階の甘味処も営業されているみたいなので、今度行ってみたいと思います。

 

私が甘酒横丁を訪れた9時頃は、開店準備をしているところが多くみられました。

いろんなお店の人が、せわしなく掃除をしたり食べ物を作る準備をしていたり、普段みられないような光景があって特別感に浸りました。

きっとこれがお昼頃だったら、この町の雰囲気はずいぶんと違うことでしょう。

 

そして、人形町のシンボル時計台。

 

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なんだか趣がありますね。

こういうものを見るとテンションあがります。(笑)

 

あとは、その近くにあった通りです。

とてもいい雰囲気だったのでつい写真におさめてしまいました。

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右の建物の奥二つ、二階建てで木製の格子窓がある感じ、そして料亭や割烹を連想させる木と通りの暗さ。

隣に神社みたいなものがあるのもとても良い。

完璧です。私は人といるときは興奮を抑えて&恥ずかしいので近寄りませんが、一人の時は吸い込まれるように入ってしまいます(笑)

 

今度絶対こようと誓った場所です。

自分用に場所をメモ。

www.google.co.jp

 ちょうど、割烹「よし梅」さんがあるあたりの細い路地です。


 

 

 

どんどん歩いて、次は日本橋へ。

ここにも私が好きな通りがあります。それは、三越三井記念美術館がある、あの大通りです。

 

goo.gl

この地図赤ピンのところから、左右を見たときの興奮は言葉にできません(笑)

写真撮ればよかった。

 

大通りを歩き、日本橋を堪能した後、和菓子をいただきました。

カウンター席では和菓子を目の前で作っていただけるのだとか…すごい!!

私はテーブル席で抹茶と生菓子のセットをいただきました。

 

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京菓匠 鶴屋吉信

 

こちらの生菓子は秋をイメージしてつくられたそうです。

色合いもかわいらしくて、味はとっても上品でした。お抹茶もおいしくて和菓子にとても合うんです。

この日はすこし、背伸びしてしまいました。(笑)

 

お金をためて、また何度も訪れたくなるお店でした。

本店は京都にあるみたいです。素敵です(#^^#)

 

 

やっぱり、日本橋周辺はどこか日本情緒漂う街並みをしていて、とても好きだなあと思いました。

また行きたい場所に追加です♪

 

 

では、本日はこの辺で。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

 

第2の呪い

 

今日更新ないとか言ってましたが、

移動中やることないので短いですが書きます。笑

恋バナみたいになったことを先にお詫びします。

 

以前Twitterで、「好きな人にかける1番の呪いは、花だ。花言葉とともに相手に渡せば、たとえ別れたとしても一生、毎年その花が咲く季節になるとその花を思い出し、自分を思い出させることができる」的なツイートをみました。

呪いの美しさが怖いな、と思ってとても印象的だったので覚えています。

 

 

花が1番の呪いだとして、

2番目の呪いは、私は歌だと思います。

 

好きな人から教えてもらった歌って、その人と円満に過ごしている時、たくさん聴いてしまいませんか?

そしてすぐ覚えますよね。

お気に入りの歌になります。

私は、そうです。(笑)

 

しかし、その人とうまくいかずお別れしたとしましょう。

そういう時に、教えてもらった歌を聴くとなんともいえない気持ちになります。

楽しかったこととか、今まで忘れてたことを思い出しますよね。

 

もちろん、別れてからその歌が大嫌いになった、みたいな人もたくさんいると思います。

ただ、その歌を好きでも嫌いでも、歌には罪がないのですよね。

だから私たちはその歌を聴いた時にいろんなことを思い出すし、余計に感傷的になってしまうんじゃないかと思います。

 

 

歌を教えることに何か意図があってもなくても、相手に呪いをかけてしまうかもなあと、大好きな歌を聴きながら思った朝でした☀️笑

 

もちろん私がいつもこんなこと思いながら人に歌を教えているわけではありませんよ!笑

歌を聴いて、印象に残っていたツイートを思い出して、なんとなく、そう思っただけです。

異論はもちろん認めます。

 

さらにいうと、私はいろんな歌を聴くのが大好きなので、人と歌の話をするのも好きだし、人が好きな歌を聴くのも好きだし、教えるのも好きです。

呪いをかけられていても、その呪いさえもまとめて愛してしまうので。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

では、今日がみなさんにとって素敵な一日になりますように。

明日も更新します✨